「脱力」を極める

さて、皆さんは筋トレと言うと、まずは歯を食いしばって力一杯頑張る、つまり「力む」という印象をお持ちではないでしょうか?

実は、身体パフォーマンス向上を目的としたフィジカルトレーニングでも、筋肥大を目的としたボディメイクでも、「脱力」を極めることこそが、成功へと導くカギとなります。

何を言っているかイマイチ良く分からない方は、まずはありとあらゆる競技の、超一流と呼ばれる選手の動きや姿勢を思い浮かべてみましょう。

野球であればイチロー選手であったり、サッカーでいうと最近注目の久保選手であったり。

彼らは、常に「力み」がなく、リラックスしているように感じませんか?

彼らはしなやかに、流れるように柔らかく動くことで、怪我も少なく、一流のそのまた上の結果を出しています。

つまり、最高のパフォーマンスを出すのに「力み」は不用、ということを体現しているわけです。

パワー系競技である、私が行なってきたベンチプレス。

実はここでも「脱力」こそが強くなるカギとなります。

ベンチプレスと言えば、少しでも筋トレをかじった方なら分かる通り、主に使う筋肉=主動筋は、大胸筋や三角筋、上腕三頭筋ですが、競技として世界選手権で勝つレベルを目指すならば、これらの主動筋は極力使わない意識にし、逆にリラックスしなければなりません。

じゃあどこを使って挙げるの?となりますが、つまりは肩甲骨や骨盤を中心に、全身を連動させて上手く使い、身体全体をリラックスさせ、しなやかにすることで、体重の3~4倍の重量を持ち上げることができるようになるのです。


また、移住前に茨城で育てた中学生の陸上短距離の選手の例。

彼は天性のバネと爆破力を持っており、才能だけでも県大会の100m決勝にはなんとか行けるレベルの選手でした。

しかし当初のレースを見ると、スタートからゴールまで常に力んでしまうため、最初の20~30mまではトップに出れても、後半どんどん抜かれてしまう、というタイプでした。

そこで彼には、「脱力」できないと上手くこなせない様々なメニューを課し、少しずつ身体のバランスを変えていきました。

もちろん時間はかかりましたが、約二年ほどで彼は「脱力」をモノにし、後半伸びる選手へと変化し、念願の県チャンピオンになることができたのです。

一方で筋肥大をメインにしたボディメイクではどうでしょう。

さすがに「力み」が必要と思われませんか?

しかしここでも「脱力」がキーポイントになるのです。

もちろん、筋肥大目的の場合は、発達させたい部位には力を入れなければなりませんが、ここで重要なのは、鍛える部位以外の、他の余計な部位は、できるだけ「脱力=リラックス」することなのです。

例えば、アームカールで力こぶ(上腕ニ頭筋)をターゲットにしたい場合は、肩や前腕は極力リラックスさせることで、より力こぶを集中して鍛えることができます。

スクワットでお尻をメインに鍛えたい場合も、モモ前の筋肉=大腿四頭筋は極力リラックスさせ、使わない意識にすることが重要です。

このように、筋肥大目的の場合でも、「脱力」は大きなカギとなるわけです。

以上のような理由から、当ジムでは、中高生アスリートから一般のボディメイクの方まで、どのようなお客様に対しても「脱力」の意識が持てるようお伝えしております。

お伝えする方法として、言葉でももちろんお伝えしていますが、「脱力」を習得するための様々なエクササイズを通して、身体で勝手に覚えられるよう設計しておりますので、言葉や文章ではなかなか理解できない方も安心してくださいね。